工事工程 2 水盛遣方(4)建物の位置を示す木枠 | カクイチ A-SITE
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工事工程 2 水盛遣方(4)建物の位置を示す木枠

2026.06.25

工事工程 2 水盛遣方(4)建物の位置を示す木枠

みなさま、ごきげんよう。
カクイチA-SITE伊那インター店でございます。

こちらのブログでは、
「倉庫や車庫って、どうやって建てていくのかなぁ?」
という疑問を、一つずつ紐解いてお話ししております。

前回は、「2. 水盛遣方(みずもりやりかた)」のうち、主に「水盛」についてお話しいたしました。
今回は、いよいよ「遣方(やりかた)」へと進みます!

では、早速参りましょう。
その前に、ちょっとだけ復習です。


🏗️ 工事工程の復習

「2. 水盛遣方」とは、基礎工事に入る直前に、現場に実物大の基準線を作る工程です。
杭を打ち、木を渡して仮設の枠組みを作ります。この一連の作業を、現場では「丁張り(ちょうばり)」とも呼びます。

「水盛遣方」は、文字通り2つの作業を組み合わせた言葉です。

  • 水盛(みずもり): 建物の「高さ」と「水平」を決める。
  • 遣方(やりかた): 建物の「位置」を平面(東西南北)で決める。

ここで、有名な「ピサの斜塔」をイメージしてみてください。

もしピサの斜塔を真っ直ぐ建て直すとしたら、あのように傾いてしまわないよう、しっかり水平を保ち、その基準をもとに、結果的に建物が垂直に建つようにするのが「水盛」の役割です。

「遣方」は、その斜塔を上空から見たときに、「通り芯(建物の中心線)を図面通り正確に、敷地スペースにぴったり収まるよう位置を決める」役割を担っています。


(2)「遣方(やりかた)」の具体的な仕組み

現場では、以下のような手順で物理的な枠組みを作っていきます。

  1. 建物の周りへ頑丈にを打つ。
  2. 杭同士をでつないで囲む。
  3. その板の上面に、水糸(みずいと)をピンと張る。
  4. 水糸が交差した場所を基準に、「基礎の芯(しん)=中心線」の位置をマークする。

💡 ここがポイント!「少し外側」に作る理由

この丁張り(木枠)は、建物の「少し外側」に設置するのが鉄則です。

もし建物の「真上(ぴったり同じ位置)」に作ってしまうと、基礎のために穴を掘る重機(ユンボなど)が当たって木枠を壊してしまいます。
これではせっかくの基準線が消えたり、作業の邪魔になったりしてしまいますよね。
だからこそ、あえて作業エリアの「少し外側」に避けて設置するのです。


🔍 「地縄張り」と「水盛遣方」の違い

ひとつ前の工程である「地縄張り」は、いわば“大体の目安”でした。しかし、この「水盛遣方」からは“ミリメートル単位の絶対的な基準”へと移行します。
どれくらい違うのか、スマホでも見やすいように4つのポイントで比較してみましょう!

① タイミングの違い

  • 地縄張り: 着工前の一番初めに行いました。
  • 水盛遣方: 地縄のあと、基礎工事(穴掘り)の直前に行います。

② 目的・対象の違い

  • 地縄張り: お施主様向けの「おおよその配置確認」でした。
  • 水盛遣方: 職人向けの「ミリメートル単位の精度を追求する施工基準」です。

③ 見た目の違い

  • 地縄張り: 地面に這わせたビニール紐でした。
  • 水盛遣方: 建物の周りを囲う頑丈な木の杭と板です。

④ 精度の違い

  • 地縄張り: センチメートル単位(目安)でした。
  • 水盛遣方: ミリメートル単位で施工の基準を出します!

(3)最重要ポイントは「角」と「芯」

水盛遣方で最もシビアに追い求めるのが、次の2つです。

  • 角(かど): 建物の角が完璧な直角(90度)になっているか = 直角精度
  • 芯(しん): 基礎の芯が設計図からズレていないか = 位置精度

どんなに巨大な建築物であっても、この段階でのわずかなズレは後々すべてに響くため、まさに「命取り」になります。
そのため、職人さんの長年の勘だけでなく、最新のレーザーやトランシットなどの測量機器を用いて、正確な直角(90度)を導き出します。


最後に

この水盛遣方で作った木枠は、あくまで「仮設物」です。
基礎工事が進み、コンクリートがしっかりと固まってしまえば、最終的にはすべて撤去されてしまいます。完成した建物をご覧になるお施主様には、決して見えない部分です。

しかし、見えなくなってしまう最初の重要ポイントである「角」と「芯」が正確に作られているからこそ、何十年にもわたり安心してお使いいただける建築物になるのだと私どもは考えております。

このように、現場では建物を正確に建てるための確かな基準を作っていきます!


【建築・工事工程シリーズ 次回予告】
次回は、いよいよ地面を掘り進める「根切り(ねぎり)」のお話をしたいと思います。
どうぞお付き合いくださいませ。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
みなさま、ごきげんよう。

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