2026.08.20
工事工程 7 基礎配筋・型枠工事(1)基礎配筋 鉄筋を入れて強くする
工事工程 7 基礎配筋(きそはいきん)・型枠工事(かたわくこうじ)(1)基礎配筋
工事工程 7 基礎配筋(きそはいきん)・型枠工事(かたわくこうじ)
(1)基礎配筋
みなさま、ごきげんよう!
カクイチA-SITE伊那インター店でございます。
お久しぶりでございます。
長らくお待たせして、申し訳ございませんでした。
気を取り直して、工事工程シリーズを再開いたします。
こちらのブログでは、
「倉庫や車庫って、どうやって建てていくのかなぁ?」
という疑問を、一つずつ紐解きながらお話ししております。
今回は、基礎配筋と型枠工事のお話です。
少し長くなりますので、今回はまず「基礎配筋」について。
「型枠工事」は、次回お話ししたいと思います。
「捨てコンクリート」の上に書かれた「墨出しの線」に合わせて、
「骨組み」= 基礎配筋
「器」= 型枠
を造っていく工程だとお考えください。
少しずつ、建物の基礎らしい形が見えてくる、
とてもダイナミックな工程です。
ちなみに、「捨てコンクリート」は「工事工程5」で、
「基礎墨出し」は前回の「工事工程6」でお話ししております。
よろしかったら、あわせてご覧くださいませ。
1.基礎配筋(きそはいきん)とは?
基礎配筋とは、コンクリートの中に入れる鉄筋を、設計図に基づいて組み上げていく作業です。
コンクリートは、押される力には強い材料です。
一方で、引っ張られる力には弱いという特徴があります。
そこで、引っ張る力に強い鉄筋をコンクリートの中に入れ、お互いの弱点を補いながら、丈夫な基礎をつくっていきます。
基礎配筋を見るときには、大きく分けて、
「どのような鉄筋を使うのか」
「その鉄筋をどのように組むのか」
を見ると分かりやすくなります。
そこで今回は、まず「鉄筋の仕様」、次に「鉄筋の組み方」の順番で見ていきましょう。
2.鉄筋の仕様
鉄筋そのものを見るときには、主に次の3つがあります。
(1)形状
(2)太さ
(3)強度
(1)形状 異形鉄筋(いけいてっきん)
建築では、表面に「リブ」などの凹凸がついた「異形鉄筋」が一般的に使われています。
では、なぜ鉄筋の表面はデコボコしているのでしょうか。
大きな理由は、鉄筋とコンクリートをしっかり一体化させるためです。
表面がツルツルしていると、大きな力が加わったときに、鉄筋がコンクリートの中で滑ってしまう可能性があります。
異形鉄筋は、表面の凹凸がコンクリートとかみ合うことで、鉄筋とコンクリートが一体となって力を受けやすくなります。
また、コンクリートが苦手とする「引っ張る力」を鉄筋が受け持ちます。
さらに、コンクリートに小さなひび割れが入った場合にも、鉄筋が力を受け持つことで、ひび割れが大きく広がるのを抑える役割があります。
(2)太さ D10、D13、D16など
鉄筋には、さまざまな太さがあります。
図面などを見ると、D10、D13、D16などと書かれています。
この「D」は、異形鉄筋のサイズを表すときに使われる記号です。
後ろの数字が大きくなるほど、鉄筋も太くなっていきます。
たとえば、D10、D13、D16というように、基礎の部位や役割に応じて異なる太さの鉄筋が使われます。
ただし、太ければ太いほどよいというものではありません。
建物にかかる力や基礎の構造に合わせて、設計図で決められた鉄筋を使用します。
(3)強度 SD295、SD345など
鉄筋は、太さだけでなく、材質や強度にも種類があります。
図面や特記仕様書などには、SD295、SD345などの記号が記載されていることがあります。
「SD」は、鉄筋コンクリート用の異形棒鋼の種類を示す記号として使われ、数字は強度の区分を表しています。
建物の大きさや構造、鉄筋を使用する場所などに応じて、必要な種類・強度の鉄筋が設計で決められています。
ここまでが、
「どのような鉄筋を使うのか」= 鉄筋の仕様
のお話です。
次は、その鉄筋を「どのように組むのか」を見ていきましょう。
3.鉄筋の組み方
鉄筋の組み方を見るときには、主に次の3つがあります。
(1)配置
(2)折り曲げ
(3)定着長さ
基礎配筋は、鉄筋をただ並べればよいわけではありません。
設計図に基づいて、必要な場所に、必要な鉄筋を、必要な形で組み上げていきます。
(1)配置
まず大切なのが、鉄筋をどこに配置するのかです。
鉄筋は、設計図に示された位置や間隔に合わせて組んでいきます。
たくさんの鉄筋が規則正しく並んでいるように見えますが、どこに何の鉄筋を配置するのかには、それぞれ意味があります。
建物にかかる力を考えながら、必要な場所に必要な鉄筋が配置されています。
(2)折り曲げ
鉄筋は、すべて真っすぐな状態で使うわけではありません。
基礎の角部や端部、鉄筋同士をつなぐ部分などでは、必要に応じて鉄筋を折り曲げて使います。
どこで曲げるのか。
どのような形に曲げるのか。
曲げた先に、どのくらいの長さを確保するのか。
こうしたことにも、それぞれ意味があります。
鉄筋は、一本一本がきちんと役割を果たせるように、設計図や仕様に基づいて加工・配置されています。
(3)定着長さ
鉄筋には、「定着(ていちゃく)」という大切な考え方があります。
鉄筋にかかった力をコンクリートへしっかり伝えるためには、鉄筋をコンクリートの中に必要な長さだけ確保する必要があります。
この必要な長さを、「定着長さ(ていちゃくながさ)」といいます。
ただ鉄筋を入れておけばよいわけではありません。
必要な場所に、必要な長さを確保することで、鉄筋がしっかりと役割を果たせるようにしています。
4.完成すると見えなくなる、大切な部分
ここまで見てきた鉄筋は、最終的にはコンクリートの中に隠れてしまいます。
鉄筋の種類
太さ
強度
配置
折り曲げ
定着長さ
一つひとつに意味があり、それぞれが建物を支えるための役割を持っています。
完成すると見えなくなる部分だからこそ、基礎配筋はとても大切な工程なのです。
5.次回予告 「かぶり厚」と「型枠工事」
次回は、基礎配筋でもう一つ大切な「かぶり厚」と、「型枠工事」についてお話しします。
「かぶり厚」とは、鉄筋の表面からコンクリートの表面までに確保する厚さのことです。
そして型枠は、コンクリートを決められた形につくるための「器」になります。
いよいよ、鉄筋の「骨組み」のまわりに、コンクリートを流し込むための準備が進んでいきます。
引き続き、基礎ができていく様子を一緒に見ていきましょう。
みなさま、ごきげんよう!